巴里レター No.18

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       ☆ 巴里レター No.18 ☆

 
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 前回のレターで、
 僕もKも、ポリスのコントロールを受けてしまいました、
 って書いたけど、もうちょっと詳しく書いておきます。

 ・・ 僕の場合 ・・

 休みの日に、コインランドリーに行こうと思って、ラフなかっこうで、
 センタク物の入った大きな袋を持って歩いていたら、
 パトカーが寄ってきたのです。

 若い私服のニイちゃんが降りてきて、
 「紙を持っているか?」って言うんだよね。
 ポリスに「紙」って言われたら、
 身分証明書、すなわち滞在許可証のことなんだけど。

 「ウチに置いてあります。ちょっとそこまでセンタクに行くだけだから。」
 って言ったら、
 「それでも、持っていなくちゃいけない。」とか、
 「この辺は、空き巣が多いんだ。」とか、ブツブツ言うから、
 「ウチに来ますか?このなかはセンタク物ですよ。」って言って、
 袋の中味見せてあげたんだけど。

 「住所はどこだ?」って言うから
 「この通りの○○番地ですよ。」って言ったら、
 「あそこは、去年の8月に3回、空き巣にやられてるんだ。」
 って言うんだよね。

 「えっ、ホントですか。」って、驚いたようなフリをしたんだけど、
 実はゼンゼン驚かない。
 僕自身、ドロボーに6回やられてて、そのうち2回は空き巣だったから。
 (他の地区に住んでたときの話だけど)

 最初に空き巣にやられたときは、
 僕が住んでた建物で、同じ日に5軒もやられたもんね。

 そーゆーコト、書こうと思えば書けるんだけど、
 今のところ、あまり気がすすまないから、書かないんだけどさ。

 とくに8月は、みんなバカンスでいないから、空き巣が多いんだよね。

 僕の場合は、そんな感じで、
 若いニイちゃんポリスは納得してくれたんだけど。


 ・・ Kの場合 ・・

 ゴルフの帰りに、郊外の道をトコトコ歩いていたら、
 (そう、彼女、ゴルフやるんですよ)
 パトカーが横に止まって、いきなり4人のポリスに囲まれたんだって。

 なんか、近くでドロボー事件があったとか言うから、バックの中味を、
 「な〜んにも入ってないですよ。」って言いながら、見せてあげて、
 それですむかと思ったら、
 「ちょっと来い。」とか言われて、パトカーで、
 被害者のいるところまで連れて行かれたんだって。

 そこで、被害者の人が、
 「この人じゃない。」って言ってくれて、ようやく釈放されたとか。
 
 なんか、「犯人は髪の長い女だ。」っていう証言で、
 Kが捕まったらしいけど。

 Kも最初、僕のこと笑ってたくせに、自分も捕まってやんの。

 でも、僕もKも、こっち長いから、
 この程度のことでは、ゼンゼンなんとも思わないんだけどさ。

 ケーサツには、もっとひどいめにあったこともあるし、
 (べつに悪いことしてるわけじゃないですよ。)
 逆に、悪いヤツにやられてるところを、助けてもらったこともあるし、
 まあ、いろいろですね。

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      ◇ 2001年 夏 北欧の旅 〔5〕 ◇

 久しぶりの「北欧の旅」ですね。(巴里レターNo.11以来です。)
 「ルルド」とは、ぜんぜん違う旅の話です。

 どうして急に、「北欧の旅」の続きを書く気になったかというと、
 読者の方で、ハンブルグに行くという人がいたので、
 そこまで書いてあげようかな、って思ったのでした。
 (僕って、なんて優しいヤツなんだ。・・・ 自分で言うなって。)
 
     ∽     ∽     ∽

 もう忘れてる人もいるかもしれないけど、
 途中から読み始めた人は、ぜんぜん知らないかもしれないけど、
 僕が買ったインターレイルパスって、フランスでは使えないんですね。
 だから、フランスを出るのに、ヒコーキにしようか、列車にしようかって、
 ちょっと悩んだんだけど、レイルパス買うとき、窓口のオバさんが、
 「使える国まで行く列車も、割引きになるよ。」って、教えてくれたので、
 「じゃあ、列車にしようかな。」って思ったのでした。
 でも、結果から言うと、寝台料金は別払いだったので、
 あまり意味がなかったような気がします。

 まあ、そういうわけで、7月15日の20時46分発、ハンブルグ行きの
 夜行列車に乗ったのです。ハンブルグ到着予定は、翌朝の7時21分。
 けっこう遠いよね。

 寝台車って、熟睡できないし、疲れが残ったりするから、
 あまり使いたくないんだけど。
 それでもこっちに来てから、何回か使いましたね。

 日本にいたときは若かったから、夜行列車の普通の座席で寝ながら、
 北海道を廻ったりしたけど。

 ヨーロッパの駅に入ってる夜行列車の雰囲気っていいですよ。
 こっちは、誰でもホームまで行けるから、
 見送りの人が、列車のすぐ横まで来たりして。
 乗る人も、これから長距離を移動するぞっていう人達ばっかりだし。
 通勤客なんか、いないしね。あたりまえだけど。
 僕と同じようなカッコウをした、バックパッカーもたくさんいるし。

 ヨーロッパの寝台車って、コンパートメントなんだよね。
 車両の片側に細い通路が続いていて、二等車だったら、普通、
 各部屋に寝台が六つあるんですよ。

 僕は、予約するのが遅いから、いつも一番上なんだけど。
 落っこちないかなって、いつもちょっと不安になるんだけど。
 
    ∽     ∽     ∽

 自分のコンパートメントに行ったら、すでにアメリカ人みたいな
 半ズボンはいたオニイちゃんが二人いたので、
 「ハロー」とか、久しぶりに英語の挨拶をしたのでした。

 フランスを出ると、やっぱり英語のほうが通じるんだよね。
 だから、バカンス行くために、普段から英語勉強しとこうと思うんだけど、
 なかなかね。

 それから、体も鍛えておかないといけないな、って思いましたね。
 ウチを出るときに、『よし、行くぞ。』って思って、バックパック背負ったら、
 ヨロッてきたもんね。
 『おっとー、・・・・・ だいじょうぶかよ。オレ。』って思っちゃいました。 
 ちょっとアセッたりして。

       ∽       ∽

 片側三段ずつの寝台は、もう準備されていたんだけど、
 そのために座る場所がないんだよね。
 真ん中の寝台を立てれば、下の寝台が椅子になるんだけど。
 だから、アメリカ人みたいなオニイちゃん達に、そういうふうに
 英語で説明したんだよね。
 そうしたら、オニイちゃん達は、ちょっとギョッとしたように、
 顔を見合わせて、無言で会話をしてました。
 どういう会話かというと、

 A : 『おい、今この人の言ったこと、わかったか?』
 B : 『いや、オレも解らなかった。どうしよう。』
 A : 『なにも聞こえなかったことにしようか。』
 B : 『うん、そうしよう。』

 というような無言の了解があったみたいで、
 僕は、『う〜ん。相変わらず英語通じないな。困ったもんだ。』
 と納得したのでした。

    ∽     ∽     ∽

 列車が走り出しても、まだ寝るには早かったので、通路に立って、
 ポケーっと沈んでゆく夕陽を見ていました。
 そーゆー人、何人かいたけど。
 夏のヨーロッパって、日没が遅いんですよ。

 こんなふうに、遠い丘の向こうに夕陽が沈んでゆくのを見るというのは、
 すごい久しぶりだな。旅に出るのも、二年ぶりだもんな。 
 と、しみじみ思うものがありましたね。

 読者のなかには、僕がいつも旅行してるみたいに思ってる人も
 いるみたいだけど。そんなことはないのです。
 二年間、わりと忙しかったから、働いてばかりいたもんね。
 
 たまには休みをとって、地平線のようなところに沈んでゆく夕陽を
 見ないといけないな、と思ったのでした。

 でも、旅から帰ってきて、二ヵ月ぐらいしてから、気がついたのです。
 地平線のようなところへ沈んでゆく夕陽って、ときどき見ているのです。
 仕事で郊外に行くときに。
 パリを少し離れると、もう麦畑が広がっているから、そういう夕陽
 見ることができるんですね。それなりに美しい夕陽なんだけど。

 でも、仕事の途中で見る夕陽と、旅の途中で見る夕陽って、
 ぜんぜん違うんだよね。そういうことを発見してしまいました。

 ポルトガルのロカ岬から見た夕陽もよかったけど、
 やっぱりエーゲ海に沈む夕陽ですよ。・・・・・
 今度は、いったいいつ行けるんだ。・・・・・

                         (つづく)
 
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 【 近ごろのフランス 】

 先日、日本にハガキを出そうと思って、郵便局に行ったら、
 オートバイの記念切手が出ていました。
 シリーズというか、1枚に1台ずつ、10種類でひとつのシートに
 なっていました。

 「へぇー。」と思ってよく見たら、ホンダとヤマハのバイクもありました。
 カワサキやスズキは、なかったけど。

 Yamaha 500 XT   (0.30ユーロの切手)
 Honda 750 four   (0.16ユーロの切手)

 他にも、ハーレーダヴィッドソンとか、BMW、Ducati、Triumph
 (このへんは知ってる)
 Terrot、Majestic、Norton、Voxan
 (このへんは知らない) 

 写真じゃなくて、イラストみたいな絵の切手でした。
 そういえば、去年だったかな、似たような感じで、
 車シリーズの記念切手が出てたので、シートを買ってきて、
 部屋に飾ってみたのだけど、ゼンゼンよくなかったので、
 そのままどこかの引き出しに放り込んだままです。
 懲りずにまた買ってきたのだけれど、そのうち、きっとまた、
 同じように行方不明になってしまうような気がします。

 ときどき、引き出しのなかとか、本棚の書類、
 整理しようと思うのだけれど、いつも思うだけですね。
 困ったもんだ。


 【近ごろのパリ】
 
 日本でも報道されたようですが、パリ市長のドラノエさんが、
 刺されてしまいました。
 第一回《パリの白夜》というイベントの最中でした。
 この《パリの白夜》というのは、10月5日(土)に、
 ルーヴルやエッフェル塔を、夜遅くまで入場無料にするから、
 みんなで夜更かししましょう、みたいなイベントでした。
 (僕は行かなかったけど)

 市庁舎でも、音楽が演奏されていて、誰でも入場できたみたいです。
 事件が起きたのは、6日の午前2時30分、この市庁舎でした。
 本来は、この時間には他の場所にいるはずだったドラノエさんが、
 急に予定を変更して市庁舎に戻ってきて、
 サロンで市民に挨拶しようとしたときに、いきなり刺されてしまった、
 ということです。凶器は刃渡り8cmのナイフでした。

 犯人は、39才のアルジェリア系の移民二世みたいです。
 Bobigny というパリ郊外の治安の悪い地域に住んでいて、
 盗みやドラッグに関係した前科があるそうです。

 動機としては、「政治家は嫌いだ。ホモセクシャルは大嫌いだ。」
 と話していたとか。精神鑑定を受けるそうですが。

 いくらオカマの市長でも、(ゲイの市長と言ったほうが正確かな)
 そんなことで刺されたら、カワイソウですね。
 パリ祭のときのシラクさんといい、今回の事件といい、
 偉い人はたいへんだ。

 ドラノエさん、刺された後も、あわてず騒がず、
 「《パリの白夜》は予定通り、8時まで続けるように。」
 と言ったそうです。
 8区の病院に入院してるみたいで、あと1週間位で退院できるとか。
 花束を病院の入口に置いてゆく人も、けっこういるみたいです。
 入口に警官が二人立っているので、そこから先には入れないようです。

 
          2002年10月8日      Michio

 追伸

 今回は、「ルルド」はお休みです。次回はどうかな。
 「北欧の旅」は、次回もまた載るような気がします。

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