巴里レター No.22

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       ☆ 巴里レター No.22 ☆

 
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   § ボジョレー・ヌヴォー

 じつは、僕、ボジョレー・ヌヴォーの美味しいお店を、
 いくつも知っているのです。
 パリには、日本人が2万人位いると言われていますが、
 ワインに凝っている人は別として、
 まだあまり知られていないみたいです。
 
 普通は、おいしいボジョレー・ヌヴォーを飲みたいと思う人は、
 フォーションとか、ニコラ(ワインの専門店)で買うのですが、
 そーゆーところのボジョレー・ヌヴォーは、
 あまりたいしたことないのです。
 スーパーで買うより、味も値段もちょっと上かな、という程度ですね。

 では、どーゆーところのモノが特別美味しいかというと、
 (もったいぶらずに書いてしまいますが)
 まずシャンゼリゼのカフェ(近年、ファストフードの店に押されて
 少なくなってますが)、それから、どんなガイドブックにも載ってるような
 有名なカフェ、例えば、ロトンド、ドーム、セレクト、クーポール、
 ドゥ・マゴ、カフェ・ド・ラ・ペなど。
 (クーポールはレストランですが、ドリンクの席もあるのです。
  カフェ・ド・ラ・ペは、現在グランドホテル(ルグラン)とともに
  大修理中で、閉まっています。)
 
 僕は、普段、ボジョレーはあまり飲まないのだけれど、
 この時期は、飲むんだったら、美味しいお店でボジョレー・ヌヴォーと
 決めています。年内に飲むという旬のワインですからね。
 だから、12月の後半になると、カフェで注文しても、
 「もう、ありません。」とか言われたりします。

    ∽     ∽     ∽

 一昨年だったかな、日本のソムリエ・コンクールで
 2位になったという人と、なぜか知り合いになったので、
 「ゼッタイ美味しいから。」と言って、半信半疑のその人を、
 シャンゼリゼのカフェに連れて行ったんだよね。
 彼は、最初ちょっと大げさな感じで、大まじめに味見してから
 言いました。「うん。美味しいです。」って。

 とてもまろやかな味で、新しいお酒とは思えないんですね。
 どうしてなのか不思議なんだけど、ぜんぜんツンともこないし、
 ピリッともこない。値段もいいけどね。普通のカフェの倍はするけど、
 でも3倍くらい美味しい。

 だから、この時期は、友だちと行ったり、
 (単なる)知り合いの女の人と飲みに行ったりするんだけど、
 だいたい、最初は半信半疑の人が多いですね。
 でも、飲んでみると、
 「え〜、美味しい。なんか、いままで飲んでたボジョレー・ヌヴォーは
  いったい何だったのって感じだよねぇ。」とか言われると、
 「でしょう。」とか言って、嬉しくなって、
 奢ってあげちゃったりするんだけれど。 なかには、
 「・・・ よくわからないけど、おいしいかもしれない。」とか言う人もいて、
 『う〜ん、まあ、いいか。・・・ ワリカンにしてもらおうかな。』とか、
 思っちゃうんだよね。

 今年の出来は、なかなか良いっていう評判だったから、 
 期待していたんだけれど、でもねえ、ロトンドのボジョレー・ヌヴォーが
 去年、今年と、いまひとつなんだよね。
 一昨年はとても良かったのに。銘柄は一緒なのにねえ。
 不思議ですねえ。
 去年は、フォーションのものが、わりと良かったんだけど。

 こう書くと、いろいろ飲んでいるみたいだけど、
 金額にしたら、たいしたことないんですよ。
 フォーションで、1本1000円もしないでしょう。
 ロトンドで、ハーフボトル頼んで、1700円くらいだもんね。

    ∽     ∽     ∽

 では、有名な高級レストランは、どうかと言うと、
 まずボジョレー・ヌヴォーは置いてないですね。

 そーゆー店で、「ボジョレー・ヌヴォーありますか?」って訊くと、
 「ございません。」て、笑顔で答えてくれます。目も笑っています。
 どーゆー意味かというと、
 『お客さん、ウチには、そんな子供のオモチャみたいなワインは
  置いてないんですよ。』
 っていう意味だと、勝手に解釈しているのですが・・・
 まあ、要するに、原価が安くて、3倍掛けても、
 あまり儲けにならないってことなんでしょうね。


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    ◇ ルルド Lourdes 〔8〕 ◇

 ルルドのホテルに、バックパックを忘れてきてしまったので、
 しばらくは、マヌケな自分に呆れたりしていたのですが、
 『そうだ、このまま、トゥルーズとカルカソンヌを廻って、そのあとで、
  またルルドに泊まるという手もあるな。』と気がついたのでした。

 『お金とか、パスポートとか、カメラとか持って来てるし・・・
  3日くらい着たきりスズメでもいいか。
  下着とかハブラシなんかは、スーパーで買えばいいし。
  ホテルに電話して、荷物をそのまま預かっておいてもらおうか。
  どうせロクなもの入ってないし・・・
  うん、なかなかいい考えだ。そうしよう。』と思ったのですが、
 とても大事なことを忘れていました。
 レンタカーの車検証が、バックパックの中だったのです。

 車のなかに車検証を置いておくと、車を盗まれたときに、
 すぐ売られちゃうっていうから、毎晩、レンタカーの書類と一緒に、
 ホテルの部屋に持って上がっていたのでした。

 『う〜ん。車運転できないことはないけど、
  もし、ポリスに止められた場合、ルルドに忘れて来ました、
  って言っても、信じてくれないだろうな、やっぱり。』
 『う〜ん。・・・ しょうがない。ルルドに帰るか。』
 
 やれやれですね。
 『片道135km×2=270kmで、
  今日は270kmも、ムダに走ったことになるのか。カナシイなぁ。』
 車を運転する人なら、270kmがどの位の距離か、
 わかってくれると思います。
 
 サービス・エリアの公衆電話から、ホテルにTELしました。
 荷物忘れたなんて、恥しいことは一言も言わないで、
 さも、このあたりが気にいったから、もう一泊したいんだけど、
 みたいな感じで。 そしたら、
 「あぁ、あなたの荷物だったんですか・・・
   (やっぱり不審に思ってたみたいですね) 
  ええ、部屋は空いていますよ。昨夜と同じ部屋が空いていますから、
  そこにしましょう。」って、言うんだよね。

 そう、週末だったけど、空いてると思いましたね。
 床がギシギシいうようなホテル、誰だって、
 一度泊まったら、二度と泊まりたくないもんね。
 
 『他の部屋にしてください。』って、言おうかと思ったけど、
 『どうせ、他の部屋もいっしょだろ。もういいや。』って、
 ちょっとナゲヤリな気分でした。

 でもね。
 巴里で生きているうちに、[イヤなことは、なるべく早く忘れる]
 っていう習慣を身につけてしまったので、
 わりと簡単に気分転換できるのです。

 一人だったし、自分で自分の気持ちを変えたら、
 それで済むんだから。 
 もし、連れの人がいたら、ちょっと険悪なムードになっていただろうな。
 でも、そういう人がいたら、その人が気がついてくれたかな。

 『まあ、神様が、もう一泊していけ、と言っているのでしょう。』と、
 勝手に解釈して、そこのセルフのレストランで夕食をとってから、
 引き返したのでした。
 
 ルンルン気分とはいかないけれど、
 まあ、ちょっとドライブを楽しんだと思えばいいや、とか思ってさ。
 でも、明日また、同じ道を走ってくるのかと思うと、
 『・・・ ったく、もう、ドジな奴め・・・』って、思ったりしたけれど。

 はい。
 次回は、いよいよマリア様の登場です。
                             (つづく)
 
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 【近ごろのパリ】

 先日、モンパルナス駅でメトロを乗り換えたら、
 例の高速タイプの動く歩道が止まっていました。
 『また誰かコケたかな。』って思ったんだけれど、
 両端に係員が二人ずついたから、(へンだ)
 一時的に止まっていただけかもしれません。

 ちょっとした看板が出ていました。
 高速タイプの方には、「時速9km」
 普通タイプの方には、「時速3km」 だって。

 『そうか、高速タイプは3倍も速いのか! なんとなくスゴイ!』
 と感心してしまいました。

       2002年11月28日      Michio

 追伸

 最近、「バックナンバーを全部読みました。」というメールを、
 約2名の方から頂きました。
 ありがたいことだと思っています。

 きよこさん&ごんたさん、推薦文を、どうもありがとう。
 おかげで、推薦文が多いメルマガの仲間入りをしてしまいました。


 巴里レター 配信の手続きは次のところでどうぞ

 めろんぱん    http://www.melonpan.net/mag.php?002474
 メルマガ天国   http://melten.com/m/9592.html    
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