巴里レター No.26

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       ☆ 巴里レター No.26 ☆

 
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 土曜日の夜、
 仕事の帰りが遅くなってしまったので、タクシーを使いました。
 ちょうどメトロが終わった時間で、
 タクシー乗り場に何人か並んでいたんだけど、
 10分か15分待ちで乗れたから、まあまあかな。

 ドライバーは黒人のオッちゃんでした。
 パリは、個人タクシーが多いから、車もいろいろですね。
 ベンツもあれば、ボロいのもあります。
 今回は、ボロいほうでした。窓の上の天井の取っ手が、
 ネジが1本足りなくて、ぶらさがってました。

 オッちゃん、アフリカの音楽をかけて、
 運転しながら、リズムに合わせて、太もも叩いたりしてました。
 (でも、なかなかいい曲だった。) 

 途中で、オッちゃんが、
 「しまった! もうガソリンがない!」って言うから、
 『エッ。』って思って、燃料計を見たら、
 なるほど、ランプが点いていて、
 針が0よりちょっと下を差しているんだよね。

 「ウチの近くにも、ガソリンスタンドあるよ。」って言ったら、
 「そこまで、もつかなぁ。」なんて言うんだよね。
 ガソリン節約するために、赤信号で停まる度にエンジン切ったりして。
 僕は、後ろに乗ってて、
 『はあ?』みたいな感じですよ。

 そして、ホントに、広場のところで止まってしまいました。

 「もう少し行ったところにも、ガソリンスタンドあるよ。」って言ったら、
 「あぁ、知ってる、知ってる。・・・ くそー。」とか言って、
 セル回しても、エンジン掛からないんだよね。

 ガソリンスタンドまで、約500m。

 「オレは、ガソリン買いに行くけど、あんたはどうする?
  待ってるか?」って言うから、
 『降りてもいいけど、土曜の夜だし、他のタクシーつかまらないぜ。』
 って思ったから、
 「ああ、待ってるよ。」って言ったら、
 オッちゃん、車のカギ抜いて、
 ガソリンスタンドの方へ走って行ってしまいした。

    ∽     ∽     ∽

 いままで、車に乗ってて、ガス欠でエンコしたなんて初めてですね。
 それって、マンガとか映画のなかの話だと思ってました。
 
 『しかし、タクシーがガス欠になるかね。』

 『客を車に残して、ガソリン買いに行くかなあ。』

 『まあ、メーター止めていってくれたから、いいけど。』

 『手ぶらで行って、どうやってガソリン持ってくるのかなあ。』

 などと、いろいろ考えていたら、横に車が一台停まったんだよね。
 他に空いてる場所はいくらでもあるのに、
 ちょっと不自然な停まり方なんですね。
 運転席には、黒人のニイちゃんが乗ってました。

 『ひょっとして、ワナかな?』

 『いまごろ、仲間に連絡してんのかな。』
 
 『しゃべり方とか、かなり素朴なアフリカ訛りだったけどな。』

 『しかしなあ ・・・ 』

 とか思っていても、オッちゃん、ぜんぜん帰って来ないんだよね。
 そこは、地域的には、ヤバイとか、コワイとか、
 そーゆー地域じゃなかったんだけど。

 『でも、そろそろ襲撃に備えといたほうがいいかな。』
 って思って、サイフを背広の内ポケットに移して、
 部屋のカギはコートのポケットに入れて・・・ とか、してたら、
 ようやく、ガソリンの入った、ペットボトルみたいな容器を2つ提げて、
 オッちゃんが、ひょこひょこ帰って来ました。
 
 『なんだ、ヨカッタじゃないか。』と、僕は、ひと安心。

 でも、ガソリン注ぐのに、ダンボールの切れはしを丸めて、
 それを漏斗みたいにして、入れてるんだよね。
 それを見て、
 『はあ? ・・・ ここは、確かパリだったよな。』
 って、思っちゃいました。

 オッちゃんが嬉しそうな顔して、
 「よし、これで大丈夫だ。」って言って、セルを回したら、
 めでたくエンジンが掛かったのでした。
 そしたら、横にいた車がスッと離れていったんだよね。
 『やっぱり不自然だよ。このボロ車を、盗もうと思っていたのかな。
  それとも、オッちゃんに頼まれて、僕を見張っていたのかな。』
 よくわからないけど。

 約500m走って、ガソリンスタンドに入って、給油しました。

 オッちゃんが、
 「いっぱい入れたから、もう大丈夫だ。」って言うから、
 燃料計を見たら、四分の一しか入ってないんだよね。
 『セコイなぁ。』とか思ったんだけど、
 まあ、へんな罠じゃなくてヨカッタヨカッタ。
 
 まったくパリは、いろいろある街だよねえ。
 ネタに困らなくていいけど。

 (パリは、夜遅くなったら、メトロよりタクシーの方が、ずっと安全です。
  どこの国でも、そうかもしれないけれど。)
 
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    ◇ ルルド Lourdes 〔12〕 ◇

 最近ルルドに行ってきたという人に、偶然会ったので、
 ちょっと話を聞いてみました。

 「日陰には、このまえ降った雪がまだ残ってましたよ。
  ピレネーの山並が真っ白で・・・・・ 」

 「夏は人でいっぱいでしょう。でも、今は閑散としてますよ。
  お店も、二、三軒開いてたくらいで、
  あとは、みんなシャッター下ろしてましたよ。」

 「近ごろは日本でも、なぜかルルドのことを、
  テレビでやるようになりましてね。ルルドに行くなんて言うと、
  お水を持ってきて欲しい、なんて言われるんですよ。」

 僕 .『はあ。』

 「私はねえ、最初に行ったときに、奇跡をいただきましたから、
  そのお礼のために行くんですけど・・・ もう5回めなんですよ。」

 僕 .『はあ。』

 なんでも、最初に行ったとき、
 5年間患った膝が、ルルドからパリに着いたら、
 もう治っていたんだって。
 (そういう話を聞いてもゼンゼン驚かないんだけど。) 

 僕は、『自分もルルドにハマッてる』みたいことは言わなかったから、
 「そうですか。それは良かったですねえ。」って、
 一般的な答え方をしたのだけれど。

 「でも、奇跡が起こるなんて、最初は信じられないですよねえ。」
 って言ったら、
 「ほんとに。最初は信じられないですよねえ。」なんて、 
 おっしゃってました。
 
     ∽     ∽     ∽     ∽     ∽ 


 僕の話の続きなんだけど、
 もう一泊することにしたので、結局、ルルドには3泊したのでした。
 パリに帰ってきてから、「ルルドに3泊した。」って、普通の人に言うと、
 「どうして、あんなところに3泊もしたの?」って、 
 ビックリされるんだけど、
 ルルドにハマッてる人は、ぜんぜん驚かないですね。
 『私なんか、もっと長くいたわよ。』みたいな顔をします。

 床がギシギシいうホテルは、『もうたくさん』と思ったので、
 その近くの、似たような感じの2ッ星に泊まることにしました。
 大通りから、ちょっと入ったところにあって、
 やっぱり部屋のカギは、フロントじゃなくて、
 ロビーの壁に全部掛かっていました。

 『高いホテルは別だろうけど・・・ みんなこんなんかよ。・・
  いいのかよ。これで・・・ 』 って思っちゃいました。 

 部屋も、床がギシギシいわないだけで、よく似てましたね。
 狭くて、清潔で、壁は薄いし、テレビはないし・・・
 『まあ、こんなもんでしょう。』

     ∽     ∽     ∽

 この日は、土曜日だったからでしょうか、
 夜、教会の庭で、盛大なセレモニーのようなことが行われました。
 (パリに帰ってから、ハマッてる人にきいてみたら、
  曜日は関係ないみたいです。) 

 すごい大勢の人が、ローソクを松明(たいまつ)のようにして、
 行進してくるのです。ローソクの蝋が垂れないように、
 紙でできた四角いカバーのようなものが付けてありました。
 (風よけかな?)

 真っすぐに教会の前に進んで来るんじゃなくて、
 S字を描きながら、静かに行列が進んでくるのです。
 (もっと正確に言うと、デジタル表示の5の形ですね。) 
 なかなか雰囲気があって、ちょっと感動的な光景でした。
 あれって、前もって知ってたら、誰でも参加できるのかなぁ。

 皆が集まったところで、ミサでしょうか。
 地位の高そうな神父さんのお話がありました。
 (聞かなかったけど。)

 調べてみたら、これは、
 La Procession aux Flambeaux (炎の行進)
 といって、復活祭から10月までの間に、何度も行われるそうです。
 始まるのは、20時45分と書いてありました。

     ∽     ∽     ∽

 それから、最初に二泊したところは、ホテルじゃなくてホステルでした。
 違いが、よく判らないんだけど。
 造りはホテルみたいだったけど、
 ホステルの方が安いような気がしますね。
 途中で気がついたんだけど、『あとで訂正すればいいか。』と思って、
 そのままにしておいたのでした。
 (イイカゲンな奴だなぁ。)
 (スンマセン)  
                             (つづく)

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 【近ごろのパリ】  (テレビのニュースから)

 ロダン美術館の「考える人」が、フランスからドイツに貸し出されて、
 ブランデンブルグ門の近くに展示されるそうです。
 (ひょっとしたら違う場所かな。よく聞き取れなかったから。) 

 その運搬風景を映していましたが、
 「考える人」がクレーンで吊るされて、あのカッコのまま、
 宙を移動してゆく映像というのは、
 なかなかシュールなものでありました。

           2003年1月31日       Michio

 追伸
 
 大丈夫だと思うけど、ちょっと書いておこうかな。
 今回の「ルルド」を読んで、足の悪い人は、
 「自分もルルドに行ったら、治るかもしれない。」って、
 思うかもしれないけれど、
 でも、よくなったり、治ったりする人は、ほんの僅かで、
 圧倒的大多数の人は、やっぱり治らないのだと思います。
 現実って、そういうものだと思います。
 (なんだか、あたりまえなコトを真面目に書いてしまいました。) 

 
 【お知らせ】

 やっとホームページができました。
 
 URL . http://members.goo.ne.jp/home/michion2

 いやぁ、なかなか長い道のりでした。
 見方によっては、「何コレ?」って感じの、
 初心者的、幼稚なホームページに見えるかもしれないけど、
 いいんです。
 
 パソコンもプロバイダーも、フランスのものだから、
 『日本語のホームページができただけでも、ラッキー!』って、
 思っています。
 自己満足の境地ですね。

 月に1回か2回、メルマガ「巴里レター」の発行がない週に
 更新したいと思っています。
 でも、フランスで大きな事件とか出来事があった場合は、
 すぐに何か書くかもしれません。


 巴里レター 配信の手続きは次のところでどうぞ

 めろんぱん    http://www.melonpan.net/mag.php?002474
 メルマガ天国   http://melten.com/m/9592.html    
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 まぐまぐ     http://www.mag2.com/m/0000104321.htm


 解除は、登録されたところでお願いします。
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